工業用の合成化合物、PCB(ポリ塩化ビフェニル)は毒性があるため、無害化のためには特殊な処理が必要です。大阪PCB廃棄物処理施設は西棟・東棟の2棟からなり、最新の設備と高い技術力により、厳重な安全管理の下、PCB廃棄物の無害化を行っています。
従業員の安全確保はもちろん、運転時の環境・安全対策には万全を期しています。
従業員の安全確保はもちろん、運転時の環境・安全対策には万全を期しています。
PCB廃棄物保管事業者から持ち込まれるトランスやコンデンサはメーカー、大きさ、年式など多種多様。確実な処理を行うために一つ一つの廃棄物にバーコードを付け、適切な処理工程へと引き渡します。
トランス内のPCBを含む油を抜き、粗洗浄後に処理に適した大きさ・形状に解体、切断します。当施設でもっともPCB残留濃度の高いものを扱う工程で、厳しいルールのもと遠隔・隔離操作を中心に作業を進めます。
解体されたトランス部材の一部および小型コンデンサ等のPCBは、特殊な真空減圧加熱炉に入れてPCBを蒸発させた後、オイルシャワー塔で回収します。処理後の廃棄物の部材にはPCBが分離されていることを分析により確認します。
トランスやコンデンサの外装などを溶剤洗浄及び、真空減圧加熱炉で処理した後、鉄、電磁鋼板、アルミ、銅などに分別し、回収事業者に引き取られてリサイクルされます。
西棟で抜油・除去・分離回収されたPCBをトラックで東棟へ移送しています。わずかな距離ですが、施設外に出るため、厳重な密閉容器を使っています。
パラジウムカーボン(活性炭の表面にパラジウムという金属を付着させたもの)を触媒とした「触媒水素化脱塩素化分解法」という最新の技術を用いて、PCBを塩酸とビフェニル類に分解します。
処理施設から出ていく廃棄物にPCBが残留していないことを、一つ一つ最新の分析機器を用いて検査します。